星の記録

天体撮影日記

春の銀河祭り2021 その1 触角銀河NGC4038/NGC4039

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NGC 4038/NGC 4039 触角銀河 Antennae Galaxies(アンテナ銀河)

○○○○春のパン祭りになぞらえて、天体撮影民の間で行われる奇祭
それが春の銀河祭り


既に暦上は秋ですがまとめていなかったので…


HIROPONさんが最初の提唱者かなと思っておりますがまぁガチ勢以外には敷居の高いお祭りですw
なにせ銀河系外銀河として明るい大きなものは大小マゼラン雲とM31アンドロメダ大星雲とさんかく座のM33くらいなもので、マゼラン雲は日本からは見えずM31とM33は春には良く見えません


では何故春に銀河祭りなのかと言いますと、春は系外銀河が沢山見えるということももちろんありますが天の川が低空過ぎて大型の星雲が少なく被写体に乏しいせいかなとも思います


系外銀河自体は全天にほぼ満遍無く分布していますが、実は天の川付近は銀河系内の星に遮られて遠くの銀河は見えにくくなっています
なので天の川が見えない春は天の川に邪魔されず銀河が見易いという訳です


とはいえ系外銀河は遠いので、暗く小さく写し難い被写体であることに変わりはありません
私の機材ではかなり苦しいので、比較的明るい銀河から狙ってみました


冒頭の写真はからす座にある衝突銀河 NGC4038とNGC4039です(全然明るくない!w)
銀河の明るさはそれぞれ11等級で大きさは5分角くらいですが、上下に触角状の腕が差し渡し30分角(満月と同じくらいの大きさ)くらい長く伸びていて、その姿から触角銀河またはアンテナ銀河と呼ばれています
やっぱり有名どころを自分で撮ってみたいという気持ちはモチベーションアップに繋がりますので、導入し難い暗い天体は有名な天体から撮ってみるのが良いかなと個人的には思いました(辛くても頑張れるw)


Nikon D810A+SIGMA APO 500mm F4.5 EX DG HSM(F5.6)ISO200 露出30秒 73枚コンポジット 総露出時間2190秒


触角部分はとても淡くて写すのはなかなか大変ということでしたが、たった36分半の露出でここまで写るのはD810Aの底力でしょうか(びっくり)
ISO25600の露出30秒で試し撮りした時に既に触角が写っていましたのでこれはイケるかなと思いました



右下にNGC4027とNGC4027Aも写っています
長くなったので次回に続きます